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最低限主婦’s blog

最低限ちゃんとしようとする主婦です

私を救った変態たち

これは私を救った変態たちとそれに負けず劣らずアホな私の実話です。

かなりくだらないというのは始めに言っておきますね汗



私は数年前、あることがきっかけで寝たきりになって、

このままじゃダメだと働くことを決意した。


寝たきりだったため体力も気力も衰えていた。

ただ家族のために立ち直りたかった。

ものは試し、そんな感覚で勤めにでた。


私が配属された部署は10人くらい。

その中に彼らはいた。

人数にして2人。


私より少し年下の男性をAさん、40代半ばの男性を

Bさんとする。



Aさんは初対面から支離滅裂だった。

誰かの、新人さんの彼女にしてもらえば?

というようなからかいに、

「男はね、奥さんいても彼女欲しいものなんだよ」

と私に言ったので、私が「奥さんいるんですか?」

と聞くと、「いないよ」と応えた。

「何が言いたいんだこの人は」と思った。

その、「何が言いたいんだこの人は」が、

この日からずっとつきまとうことになろうとは、

まだ気づけはしなかった。


次の日から、なぜか出勤すると一緒になるようになった。

気がつけば彼は隣にいた。

「おはよう、シュフさん(私)、どう?」

彼の第一声は決まってそれだった。

最初は、新人なので仕事慣れたか?という

気づかいの「どう?」

だと思っていたから、

「おはようございます、覚えることたくさんで

 すね」

的なことを言ってにっこり微笑んでいた。

けれど、しばらくして気づくことになった。

そういう意味ではないということを。

なぜなら、彼のもう一つの口癖が、

「終わった?」

だったからだ。

まだ仕事は始まったばかりなのに。


彼は仕事中、私を見つけると

「シュフさーん!」

走って駆け寄ってきた。

最初は駆け寄るなんてどんな大事な用事だろうと思ったが、

彼は決まってこう言った。

「どう?終わった?」


最初は私も「Aさん、まだ仕事始まったばかりじゃないですかー」

と笑っていた。

「あ、そっか」と手をたたいて笑うAさん。

「どう?」と聞かれる度、

「どうって何がだよ!」

という心の声は理性が抑えてくれていた。

しばらくしてわかったのは、「どう?」と「終わった?」は、

彼が唐突に出てしまう口癖のようなものだった。


気力も体力も絶不調に衰えていた私は、ただ大人しく無難に

仕事をして家族のもとに帰りたかった。ただただ無難に。

けれど、私は勤め始めてすぐに、決定的にAさんに興味をもたれることをやらかしてしまったのだ。


彼は、まわりの同僚からバカにされていた。

それはもう酷かった。

「バカかおまえは!!!」

そう怒鳴られているのは、もういつものことだった。

ミスがかなり多い、でも謝らないでいいわけする、

それでよけい怒られる。


「ゴミ捨ててきて!ゴミと一緒に自分も捨ててこい!」

そう言われて、黙ってゴミを捨てに行くAさん。

そんなAさんをすごいなとも思い始めてもいた。


そんなある日、20代前半の男の子が、あからさまにAさんに、

「バーカ、頭悪いんだよおまえ」

挑発してきた。

(この会社は会社に見せかけた小学校なのではないのだろうか)

Aさんは黙って我慢しているようだった。

「なんだよ、何も言えないのか?かかってこいよ!」

さらに挑発した。

殴り合いになったら大変なことにもなると思ったし、

単に頭にきた私は、ド新人の分際で、

「やめなさい!年上には口の利き方ってものがあるでしょ!

 これ以上言ったら許さないから!」

言ってしまった、キレテシマッタ。

大人しいはずの新人の私が怒鳴ったものだから、

挑発していた青年は黙り、部署内はシーンと静まり返った。


Aさんは助けてくれてありがとうとお礼を言うだけに留まらず、

翌日からマスマス私の側にいるようになった。


その鬱陶しさにいつしか理性も影をひそめ、

「ねえ、何がどう?なわけ?主語言ってくれないかな?」

「終わった?って何?終わってるわけないじゃん!」

ついでに、朝待ってるのもやめてよ、と

かなり私はストレートに伝えた。


Aさんは素直に謝罪したが、今度は「大事な話がある」と言って朝待つようになった。

最初大事な話があると言われた時は、どんなことがあったのかと真剣に

耳を傾けた。

「Kさんがなんか、具合悪そうなんだよね、元気ないっていうか

 それがすごい気になっていてさ」

Aさんはそう言った。

私も「様子みとくよ」そう返した。

Aさんは仕事中に隙をみては、私に

「何かがおかしい、Kさんの何かがおかしい」

何度もいい続けた。

その日の午後、「シュフさん!」Aさんが駆け寄ってきた。

「シュフさん、わかったよ!Kさんが元気ない理由!」

私はいったい何事だったのか不安になった、何か病気だったというのだろうか。

そしたらAさんはこう言ったのだ。


「Kさん生理かもしれない」


ドリフの全員集合風にズッコケられればどれだけ楽だっただろう。

けれど私は得たいの知れない恐怖でフリーズしてしまった。


つづく

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